@@ -17,80 +17,69 @@ toc-description: "日本語を扱えるLaTeXエンジン"
1717* upLaTeX:pLaTeXをさらに拡張した日本語LaTeX。森鷗外の「鷗」などJISS X 0208の外の文字も容易に扱うことができる。出力形式はDVI。
1818* LuaLaTeX:比較的新しいLaTeXエンジン。欧米でも用いられるが、LuaTeX-jaというしくみを使うことで和文組版も可能。PDFを直接出力する。
1919
20- pLaTeXとupLaTeXはまとめて「pTeX系 」と呼ばれることがあります。これらのエンジンはPDFではなくDVIを出力するため、最終的なPDFを得るためにはdvipdfmxなどのDVIウェアを利用する必要があります。一方、LuaLaTeXは直接PDFを出力できるためDVIウェアを必要としません。
20+ pLaTeXとupLaTeXはまとめて「pLaTeX系 」と呼ばれることがあります。これらのエンジンはPDFではなくDVIを出力するため、最終的なPDFを得るためにはdvipdfmxなどのDVIウェアを利用する必要があります。一方、LuaLaTeXは直接PDFを出力できるためDVIウェアを必要としません。
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22- <p class =" hint " >欧文組版ではこの他にもpdfLaTeXやXeLaTeXがしばしば用いられますが、現在のところこれらのエンジンではきちんとした和文組版はできませんので注意してください 。</p >
22+ <p class =" hint " >欧文組版ではこの他にもpdfLaTeXやXeLaTeXがしばしば用いられますが、現在のところこれらのエンジンではきちんとした和文組版はできません 。</p >
2323
24- ## pLaTeX
24+ ## DVIウェア
2525
26- ``` latex
27- % !TEX platex
28- \documentclass{jsarticle}
26+ 古くからあるLaTeXエンジンは、歴史的な事情によりPDFではなくDVIを出力します。DVIファイルは、dvioutなどを用いることにより直接表示することも可能ですが、今日ではPDFに変換して利用されることがほとんどでしょう。
2927
30- \title{p\LaTeX\ 実験}
31- \author{林蓮枝}
28+ DVIをPDFに変換する方法はいくつかありますが、ほとんどの日本語LaTeXの利用者はdvipdfmxを用いてPDFに変換しています。dvipdfmx以外のDVIウェアについては、本チュートリアルの範囲を超えるので扱いません。したがって、pLaTeXまたはupLaTeXを使用する場合は、これらが生成したDVIをdvipdfmxを用いてPDFに変換する、ということだけを覚えておいてください。なお、本チュートリアルのコード例をTeXLive.netで実行する場合、dvipdfmxは自動で実行されます([ ヘルプ] ( help ) を参照)。
3229
33- \begin{document}
30+ ## pLaTeX
3431
35- \maketitle
32+ pLaTeXは最も古くから使われている日本語LaTeXで、歴史的によく普及しています。日本語版Learn LaTeXでは、コード例はデフォルトでpLaTeX + dvipdfmxで処理されるようになっています。
3633
37- \begin{abstract}
38- 本稿では、文書組版システムp\LaTeX{}の使い方を解説します。
39- p\LaTeX{}を利用するときには、あらかじめ文章中に\TeX{}コマンドと呼ばれる組版用の指示を混在させ\ldots
40- \end{abstract}
34+ pLaTeXの使用時は、` \documentclass ` より前に` \RequirePackage{plautopatch} ` によってplautopatchを読み込むことで、各種の海外製LaTeXパッケージに対するpLaTeX用パッチが適用されます。また、dvipdfmxを用いてPDF化を行うので、クラスオプションに` dvipdfmx ` を必ず指定します。
4135
42- \section{導入}
43- こんにちは世界
36+ ``` latex
37+ \RequirePackage{plautopatch}
38+ \documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
39+ \usepackage{iftex}
40+ \begin{document}
41+
42+ これは\ifpTeX p\TeX \else p\TeX 以外\fi です。
4443
4544\end{document}
4645```
4746
47+ pLaTeXはよく普及していますが、古くからあるソフトウェアであるため仕様が古い部分があります。たとえば、JIS X 0208規格に含まれないUnicode文字の取り扱いは不得手です。Unicode一般の文字を扱いやすくしたものが、次に紹介するupLaTeXです。
48+
4849## upLaTeX
4950
50- ``` latex
51- % !TEX uplatex
52- \documentclass[uplatex]{jsarticle}
51+ upLaTeXはpLaTeXを拡張したLaTeXエンジンで、内部Unicode化によってUnicode範囲内の文字をJIS X 0208内の文字と同様に扱えるようになっています。日本語版Learn LaTeXのコード例をupLaTeXで処理したい場合は、[ 設定] ( setting ) を変更するか、マジックコメント` % !TEX program=uplatex ` の記入が必要です。
5352
54- \title{up\LaTeX\ 実験}
55- \author{林蓮枝}
53+ upLaTeXを使用する場合も、plautopatchの読み込みが推奨されます。また、dvipdfmxを用いてPDF化を行うので、クラスオプションに` dvipdfmx ` を必ず指定します。
5654
55+ ``` latex
56+ % !TEX program=uplatex
57+ \RequirePackage{plautopatch}
58+ \documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
59+ \usepackage{iftex}
5760\begin{document}
5861
59- \maketitle
60-
61- \begin{abstract}
62- 本稿では、文書組版システムup\LaTeX{}の使い方を解説します。
63- up\LaTeX{}を利用するときには、あらかじめ文章中に\TeX{}コマンドと呼ばれる組版用の指示を混在させ\ldots
64- \end{abstract}
62+ これは\ifupTeX up\TeX \else up\TeX 以外\fi です。
6563
66- \section{導入}
67- こんにちは世界
64+ Unicode文字を簡単に出力できます。①森鷗外㋐内田百閒㈱鄧小平。
6865
6966\end{document}
7067```
7168
72-
7369## LuaLaTeX
7470
75- ``` latex
76- % !TEX lualatex
77- \documentclass{ltjarticle}
71+ LuaLaTeXは比較的新しいLaTeXエンジンで、Luaというプログラミング言語によってTeXの内部処理の拡張を行えるようになっています。このしくみを利用するLuaTeX-jaによって、しっかりした日本語組版を行うことが可能です。fontspecパッケージにより、簡単にフォント指定を行える点も魅力です。今後、さらに普及していくことが予想されています。
7872
79- \title{Lua\LaTeX\ 実験}
80- \author{林蓮枝}
73+ 欠点は従来の日本語LaTeX(pLaTeX系)と比べると動作が遅い点です。Overleafの無料アカウントで、ある程度以上の規模の文書をLuaLaTeXで処理するとタイムアウトしてしまう場合があるようです。
8174
82- \begin{document}
83-
84- \maketitle
85-
86- \begin{abstract}
87- 本稿では、文書組版システムLua\LaTeX{}の使い方を解説します。
88- Lua\LaTeX{}を利用するときには、あらかじめ文章中に\TeX{}コマンドと呼ばれる組版用の指示を混在させ\ldots
89- \end{abstract}
75+ ``` latex
76+ % !TEX program=lualatex
77+ \documentclass{jlreq}
78+ \usepackage{iftex}
9079
91- \section{導入}
92- こんにちは世界
80+ \begin{document}
9381
82+ これは\ifluatex Lua\TeX \else Lua\TeX 以外\fi です。
9483
9584\end{document}
9685```
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