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ja/lesson-10.md

Lines changed: 34 additions & 32 deletions
Original file line numberDiff line numberDiff line change
@@ -2,16 +2,16 @@
22
layout: "lesson"
33
lang: "ja"
44
title: "数式"
5-
description: "このレッスンでは LaTeX の数式モードを紹介します。インライン数式とディスプレイ数式の作り方、amsmath パッケージの提供する拡張、そして数式内のフォントを変更する方法について学びます。"
5+
description: "このレッスンではLaTeXの数式モードを紹介します。インライン数式とディスプレイ数式の作り方、amsmathパッケージの提供する拡張、そして数式内のフォントを変更する方法について学びます。"
66
toc-anchor-text: "数式"
77
toc-description: "数式モードと数式の記法"
88
---
99

1010
# 数式
1111

12-
<span class="summary">このレッスンでは LaTeX の数式モードを紹介します。インライン数式とディスプレイ数式の作り方、amsmath パッケージの提供する拡張、そして数式内のフォントを変更する方法について学びます。</span>
12+
<span class="summary">このレッスンではLaTeXの数式モードを紹介します。インライン数式とディスプレイ数式の作り方、amsmathパッケージの提供する拡張、そして数式内のフォントを変更する方法について学びます。</span>
1313

14-
複雑な数式を組版できるということは、LaTeX の最も大きな強みの1つです。いわゆる「数式モード」の中では、数式を論理的にマークアップすることができます。
14+
複雑な数式を組版できるということは、LaTeXの最も大きな強みの1つです。いわゆる「数式モード」の中では、数式を論理的にマークアップすることができます。
1515

1616
## 数式モード
1717

@@ -21,7 +21,7 @@ toc-description: "数式モードと数式の記法"
2121
* ディスプレイ
2222

2323
```latex
24-
\documentclass{jsarticle}
24+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
2525
\begin{document}
2626
インライン数式を含む文:$y = mx + c$。
2727
インライン数式を含む2つ目の文:$5^{2}=3^{2}+4^{2}$。
@@ -34,52 +34,52 @@ toc-description: "数式モードと数式の記法"
3434
\end{document}
3535
```
3636

37-
もしかすると「LaTeX 風の」数式記法を他の場所(例えばウェブページの MathJax システムなど)で見かけたことがあるかもしれません。こうしたシステムはしばしば LaTeX 記法によく似た変種を受け付けるようにできていますが、その多くは「背後のシステムとして」本物の LaTeX を使用しているわけではありません
37+
もしかすると「LaTeX風の」数式記法を他の場所(例えばウェブページのMathJaxシステムなど)で見かけたことがあるかもしれません。こうしたシステムはしばしばLaTeX記法によく似た変種を受け付けるようにできていますが、その多くは「背後のシステムとして」本物のLaTeXを使用しているわけではありません
3838

39-
<p class="hint">このチュートリアルでこれから見ていくコード例はすべて「正しい」LaTeX の数式の例です。もし他のシステムへの入力として用いている記法がここで出てくるコード例とは違うものであったという場合は、そのシステムは本物の LaTeX を使用していない可能性があります。</p>
39+
<p class="hint">このチュートリアルでこれから見ていくコード例はすべて「正しい」LaTeXの数式の例です。もし他のシステムへの入力として用いている記法がここで出てくるコード例とは違うものであったという場合は、そのシステムは本物のLaTeXを使用していない可能性があります。</p>
4040

4141
### インライン数式モードと数式の記法
4242

43-
すでにコード例の中に出てきたように、インライン数式モードはドル記号 (`$ ... $`) で挟むことによって表現されます。また `\( ... \)` という記法を使うことも可能です。単純な式であれば特別なコマンドを使用することなく入力することができ、出力を見ると自動的に適切なスペーシングがなされ、また文字がイタリック体で表示されているのがわかりますね。
43+
すでにコード例の中に出てきたように、インライン数式モードはドル記号`$ ... $`で挟むことによって表現されます。また`\( ... \)`という記法を使うことも可能です。単純な式であれば特別なコマンドを使用することなく入力することができ、出力を見ると自動的に適切なスペーシングがなされ、また文字がイタリック体で表示されているのがわかりますね。
4444

4545
インライン数式モードでは、段落内において行間の調整になるべく影響を与えることがないように、垂直方向のサイズ(高さ)が制限されています。
4646

47-
なお数式は**すべて**必ず数式モードを使用して記述されるべきであることを覚えておいてください。このルールは、たとえ数式がたった1文字である場合にも適用されます(したがって `... 2 ...` ではなく `... $2$ ...` のように記述します)。そうでないと、マイナス記号を表示するために数式モードが必要になった際に `... $-2$ ...` のように記述した箇所だけ数字のフォントがテキストにおける数字と異なってしまう可能性があります(実際に異なるフォントが使用されるかどうかは文書クラスに依存します)。また数式モードを構成する記号が他所からコピーしてきたプレーンテキストに含まれている場合がある(例えばお金の単位を表すドル記号 `$` やファイル名に現れる `_`。これらは LaTeX ではそれぞれ `\$`, `\_` を使って記述しなければなりません)ことにも注意してください。
47+
なお数式は**すべて**必ず数式モードを使用して記述されるべきであることを覚えておいてください。このルールは、たとえ数式がたった1文字である場合にも適用されます(したがって`... 2 ...`ではなく`... $2$ ...`のように記述します)。そうでないと、マイナス記号を表示するために数式モードが必要になった際に`... $-2$ ...`のように記述した箇所だけ数字のフォントがテキストにおける数字と異なってしまう可能性があります(実際に異なるフォントが使用されるかどうかは文書クラスに依存します)。また数式モードを構成する記号が他所からコピーしてきたプレーンテキストに含まれている場合がある(例えばお金の単位を表すドル記号`$`やファイル名に現れる`_`。これらはLaTeXではそれぞれ`\$``\_`を使って記述しなければなりません)ことにも注意してください。
4848

49-
上付きや下付きの添字はそれぞれ `^``_` を用いることで簡単に記述することができます。
49+
上付きや下付きの添字はそれぞれ`^``_`を用いることで簡単に記述することができます。
5050

5151
```latex
52-
\documentclass{jsarticle}
52+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
5353
\begin{document}
5454
上付きの添字$a^{b}$と下付きの添字$a_{b}$。
5555
\end{document}
5656
```
5757

5858
(もしかすると上付きや下付きの添字の記述でブレースを省略している例を見たことがあるかもしれませんが、それは正式な記法ではなく場合によっては問題を引き起こします。常にブレースを書くようにしましょう。)
5959

60-
数式モードで使用できる特別なコマンドは**たくさん**あります。こうしたコマンドの中にはとても簡単なものもあります。例えば正弦関数を表す `\sin` や対数関数の `\log`、それからギリシャ文字のシータ `\theta` は単純ですね。
60+
数式モードで使用できる特別なコマンドは**たくさん**あります。こうしたコマンドの中にはとても簡単なものもあります。例えば正弦関数を表す`\sin`や対数関数の`\log`、それからギリシャ文字のシータ`\theta`は単純ですね。
6161

6262
```latex
63-
\documentclass{jsarticle}
63+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
6464
\begin{document}
6565
いくつかの数式:$y = 2 \sin \theta^{2}$.
6666
\end{document}
6767
```
6868

69-
ここで LaTeX で標準的に用意されている数式モードコマンドをすべて網羅することはできませんが、インターネット上にはこれらを一覧にしたものがいくつもあります。数式モードで使用できる記号とそのコマンドは [Detexify](https://detexify.kirelabs.org/classify.html) で検索することができます。
69+
ここでLaTeXで標準的に用意されている数式モードコマンドをすべて網羅することはできませんが、インターネット上にはこれらを一覧にしたものがいくつもあります。数式モードで使用できる記号とそのコマンドは[Detexify](https://detexify.kirelabs.org/classify.html)で検索することができます。
7070

7171
<!-- TODO: 上記サービスを確認 -->
7272

7373
### ディスプレイ数式
7474

7575
ディスプレイ数式の中でも、インライン数式とまったく同じコマンドを使用することができます。ディスプレイ数式は通常は中央揃えで表示され「段落内で」より大きな数式を記述するためのものです。なおディスプレイ数式モードは、数式の内部で段落を終了することを許容しないので、ディスプレイ数式の中に空行を作ることがないようにしてください。
7676

77-
ディスプレイ数式は段落の先頭に置かれるべきでは**ありません**。つまり、ディスプレイ数式の直前が空行であるということはあってはなりません。また複数行のディスプレイ数式を書きたい場合も、ディスプレイ数式モードを連続して使用してはいけません(これをやると、スペーシングがおかしくなってしまいます)。そのような場合は、`amsmath` パッケージの `align` 環境(後述)など、複数行用のディスプレイ数式環境を使用してください。
77+
ディスプレイ数式は段落の先頭に置かれるべきでは**ありません**。つまり、ディスプレイ数式の直前が空行であるということはあってはなりません。また複数行のディスプレイ数式を書きたい場合も、ディスプレイ数式モードを連続して使用してはいけません(これをやると、スペーシングがおかしくなってしまいます)。そのような場合は、`amsmath`パッケージの`align`環境(後述)など、複数行用のディスプレイ数式環境を使用してください。
7878

7979
ディスプレイ数式は、実用的には例えば積分を記述するのに有用です。
8080

8181
```latex
82-
\documentclass{jsarticle}
82+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
8383
\begin{document}
8484
より大きな数式を含む段落
8585
\[
@@ -90,12 +90,12 @@ toc-description: "数式モードと数式の記法"
9090

9191
ここで、積分の区間を表すのに下付き・上付き添字の記法が用いられていることに注意してください。
9292

93-
また、上のコード例では手動でスペース調整を行っている箇所があります。それは `\,` のところです。このコマンドにより `dx` の前に小さなスペースを追加し、その部分が乗算を表すように見えないようにしています。
93+
また、上のコード例では手動でスペース調整を行っている箇所があります。それは`\,`のところです。このコマンドにより`dx`の前に小さなスペースを追加し、その部分が乗算を表すように見えないようにしています。
9494

95-
数式はしばしば番号付きで記載されますが、式番号を与えたい場合は `equation` 環境を使用します。この環境を用いて、上記と同じ例を試してみましょう。
95+
数式はしばしば番号付きで記載されますが、式番号を与えたい場合は`equation`環境を使用します。この環境を用いて、上記と同じ例を試してみましょう。
9696

9797
```latex
98-
\documentclass{jsarticle}
98+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
9999
\begin{document}
100100
より大きな数式を含む段落
101101
\begin{equation}
@@ -104,14 +104,14 @@ toc-description: "数式モードと数式の記法"
104104
\end{document}
105105
```
106106

107-
式番号は自動的に計算されます。上の例では単一の数字になっているはずですが、場合によってはセクション番号が前置され (2.5) のように与えられる場合もあります(これはセクション2の5つ目の番号付き数式であることを意味します)。数式番号のフォーマットは各文書クラスによって定義されているので、ここではこれ以上は説明しません。
107+
式番号は自動的に計算されます。上の例では単一の数字になっているはずですが、場合によってはセクション番号が前置され(2.5)のように与えられる場合もあります(これはセクション2の5つ目の番号付き数式であることを意味します)。数式番号のフォーマットは各文書クラスによって定義されているので、ここではこれ以上は説明しません。
108108

109-
## `amsmath` パッケージ
109+
## `amsmath`パッケージ
110110

111-
数式で用いられる表記法はとても複雑で、LaTeX 本体の機能だけではそのすべてに対応することはできません`amsmath` パッケージは LaTeX の数式関連の機能を大幅に拡張するものです[`amsmath` のユーザガイド](http://texdoc.org/pkg/amsmath)には、このレッスンよりも遥かに多くのコード例が掲載されています。
111+
数式で用いられる表記法はとても複雑で、LaTeX本体の機能だけではそのすべてに対応することはできません`amsmath`パッケージはLaTeXの数式関連の機能を大幅に拡張するものです[`amsmath`のユーザガイド](http://texdoc.org/pkg/amsmath)には、このレッスンよりも遥かに多くのコード例が掲載されています。
112112

113113
```latex
114-
\documentclass{jsarticle}
114+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
115115
\usepackage{amsmath}
116116
117117
\begin{document}
@@ -123,14 +123,15 @@ $n, k\geq 0$について以下の再帰式を解きなさい。
123123
\end{document}
124124
```
125125

126-
`align*` 環境は、表組みのように、複数行の数式をアンパサンド `&` の位置で揃えます。上のコード例では少しスペースを入れるのに `\quad` が用いられ、また数式モードの中で普通のテキストを挿入するために `\text` が使われています。さらに二項係数を表すのに `\binom` コマンドも使いました。
126+
`align*`環境は、表組みのように、複数行の数式をアンパサンド`&`の位置で揃えます。上のコード例では少しスペースを入れるのに `\quad` が用いられ、また数式モードの中で普通のテキストを挿入するために`\text`が使われています。さらに二項係数を表すのに`\binom`コマンドも使いました。
127127

128-
また `align*` 環境を使用したので、数式に番号が付いていないことに注意してください。ほとんどの数式環境はデフォルトで式番号を付与し、スター付きの変種(名前の末尾に `*` が付くもの)では番号が付されないようになっています。
128+
また`align*`環境を使用したので、数式に番号が付いていないことに注意してください。ほとんどの数式環境はデフォルトで式番号を付与し、スター付きの変種(名前の末尾に`*`が付くもの)では番号が付されないようになっています。
129129

130-
`amsmath` パッケージは他にも便利な環境を提供しています。その一例として、行列を書く `matrix` 環境が挙げられます。
130+
`amsmath`パッケージは他にも便利な環境を提供しています。その一例として、行列を書く`matrix`環境が挙げられます。
131131

132132
```latex
133-
\documentclass{jsarticle}
133+
\RequirePackage{plautopatch}
134+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
134135
\usepackage{amsmath}
135136
\begin{document}
136137
AMSパッケージによる行列。
@@ -162,23 +163,24 @@ d & e & f
162163
- `\mathbf`: ボールド(太字)
163164
- `\mathsf`: サンセリフ
164165
- `\mathtt`: タイプライタ(等幅)
165-
- `\mathbb`: 中抜き文字(黒板太字)(`amsfonts` パッケージによる拡張)
166+
- `\mathbb`: 中抜き文字(黒板太字)(`amsfonts`パッケージによる拡張)
166167

167168
これらはそれぞれラテン文字(の文字列)を引数に取ります。例えば、行列は次のように書くことができます。
168169

169170
```latex
170-
\documentclass{jsarticle}
171+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
171172
\begin{document}
172173
行列$\mathbf{M}$。
173174
\end{document}
174175
```
175176

176-
数式モードでデフォルトのイタリックは連続して記述すると乗算を表すように意図してスペーシングされることに注意してください(訳注:つまり `ab``a\times b` の意味になります)。普通の単語をイタリックにしたい場合には `\mathit` を使用してください。
177+
数式モードでデフォルトのイタリックは連続して記述すると積を表すように意図してスペーシングされることに注意してください(つまり`ab``a\times b`の意味になります)。普通の単語をイタリックにしたい場合には`\mathit`を使用してください。
177178

178-
`\math..` の形のフォント変更コマンドは数式用に指定されたフォントを使用します。数式内でテキスト用のフォントを使用したい場合は(訳注:数式内で日本語を使用したい場合は必ず)`amsmath` パッケージの提供する `\text` コマンドまたは `\textrm` など明示的なテキスト用のフォント変更を利用してください。
179+
`\math..`の形のフォント変更コマンドは数式用に指定されたフォントを使用します。数式内でテキスト用のフォントを使用したい場合は(訳注:数式内で日本語を使用したい場合は必ず)`amsmath`パッケージの提供する`\text`コマンドまたは`\textrm`など明示的なテキスト用のフォント変更を利用してください。
179180

180181
```latex
181-
\documentclass{jsarticle}
182+
\RequirePackage{plautopatch}
183+
\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}
182184
\usepackage{amsmath}
183185
\begin{document}
184186
@@ -199,4 +201,4 @@ $\text{よくない} size \neq \mathit{size} \neq \mathrm{size} $
199201

200202
フォント変更コマンドを使ってみましょう。こうしたコマンドを入れ子にするとどうなりますか?
201203

202-
ディスプレイ数式はデフォルトでは中央寄せになるはずです。クラスオプションに `[fleqn]`(flush left equation; 左寄せ数式)を指定して、どのような出力になるか確認してみてください。同様に数式番号は通常は右側に表示されます。クラスオプションに `[leqno]`(left equation number; 左数式番号)を追加してみましょう。
204+
ディスプレイ数式はデフォルトでは中央寄せになるはずです。クラスオプションに`[fleqn]`(flush left equation左寄せ数式)を指定して、どのような出力になるか確認してみてください。同様に数式番号は通常は右側に表示されます。クラスオプションに`[leqno]`(left equation number左数式番号)を追加してみましょう。

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